公園遊びやお散歩など、子どもが外で遊ぶようになって気になることのひとつが虫刺され。
今回は人と環境に配慮したエコロジーグッズを扱う「生活アートクラブ」代表の富士村さんに、防虫剤や虫よけについて教えていただきました!
「ディート」って何?
市販されている大半の虫よけ商品の主成分として使われている「ディート」。第二次世界大戦中にアメリカが開発した昆虫やダニなどの忌避剤(きひざい)です。
6カ月未満の赤ちゃんには使用禁止、6カ月~2歳未満の幼児には1日1回、2歳~12歳未満の子どもには1日1~3回の使用に抑えるなど、厳しい使用制限が設けられています。人によってはアレルギーや肌荒れの症状がでることも。
殺虫剤の主成分は?
市販されている殺虫剤の主成分には「有機リン」「ピレスロイド系」「カーバメート剤」「ディート」などがあります。
家庭用殺虫剤は比較的毒性が弱いと言われていますが、壁や床に付着した成分が揮発(常温で液体が気体になる)すると、床で過ごしている赤ちゃんや身長の低い幼児は吸い込みやすくなります。避けるにこしたことはありません。
匂わない殺虫剤は心配ないの?
最近よく耳にする「匂わない殺虫剤」。独自のキツイ匂いがしないと安全な気もしますが、単に無臭なだけで成分は変わらないそうです。
こんなにスゴイ! 日本の木のチカラ
青森ヒバ、秋田杉、木曽檜。日本三大美林としても名高いこの3種類の木は、防虫効果を発揮する精油成分を含んでいるそうです。
特に青森ヒバは、東北地方では「蚊殺しの木」と呼ばれ、ヒバで家を建てると窓を開けていても3年は虫が家に寄りつかないと言われています。
「フィトンチッド」は虫よけとリラックス効果もある
「フィトンチッドって何?」という人も多いかもしれません。
ロシア語で「フィトン」は植物を、「チッド」は殺す、を意味します。ヒバをはじめ、樹木は病害虫から身を守るためにこのフィトンチッドを発散しています。
ちなみにストレスの緩和や自律神経の安定など、人間の心身をリラックスさせる効果もあります。森林浴が気持ちよいのも、このフィトンチッドのおかげなのです。
天然由来成分にも、さまざまなチカラがあるんですね!
普段、何気なく使っている防虫剤や虫よけ。正しい知識を持つことで、子どもにとっても安心な商品を選ぶことができます。虫刺されなどを気にせず外で思いっきり遊ぶためにも、体に優しいものを使いたいですね!
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